グランド・バビロン・ホテル 改造社 世界大衆文学全集37 [【改造社 世界大衆文学全集 (本)】]
「建寿御前日記をさっさと更新しろ」と言われてしまいそうですが(誰に?)、今回は改造社から出た世界大衆文学全集にはいっている「グランド・バビロン・ホテル」です。
このシリーズは結構よくって、有名どころもかなり入ってます。
たしか全部で80冊くらいでているはずですが、nakonakoはこせこせと1冊ずつ集めたのでいまだにコンプしてません。
まぁ、今さらコンプしなくてもいいかなーとも思ってますが(笑)
このシリーズで最初に読んだのは確か「ポンペイ最後の日」という小説でした。もう内容覚えてません。
表紙はこんな感じ。
本当はちゃんと挿絵の入った紙のカバーがあるのですが、これは¥500の特売品なため、そんなものは購入時点で紛失されてます。
昭和5年の発行です。
古臭くていいですね。
見開きの挿絵。
「彼女は眼を覚ましたが------一挙に運命を決しようという大戦闘が終ったといふ念を措いて何の感じも持たなかった・・・」だそうです。
さて、肝心の内容はイギリスの名門ホテルグランド・バビロン・ホテルにアメリカの大富豪ラックソール氏がやってくるところから始まります。
このホテルは、そのお客は王族方に大富豪ばかりという格式あるホテルなのですが、それゆえ得体のしれない陰謀めいたものが陰で渦巻いているような、そんなホテルです。
どんなことでも思い通りにならないことはないラックソール氏ですが、ディナーの献立にないステーキなどというあまりにアメリカ的な夕食を希望したことから、給仕頭のジュノーに冷たくあしらわれてしまいます。
立腹したラックソール氏はお金にものを言わせてホテル自体を買い取るという暴挙によってステーキの夕食を出させることに成功するのですが、その時以来氏の周りでは陰謀の影が見え隠れするようになるのです。
・・・と、結構面白い内容なのですが、途中読むテンションがガタ落ちしてしまいました。
なぜなら・・・
目次の最後に「大団円」って書いてあるのを見つけてしまい、「あー、ハッピーエンドなのね」ということが分かっちゃったからです。
失敗したなー。というか、こういう目次でオチを言っちゃうのは反則だと思うんだけど、どうなんでしょうか。
まぁ、何はともあれ結構面白かったです。
機会があったらぜひ。
【本】・・・オチが分かってテンションが下がる。